フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

5.12(sat.) ROADSHOW!

監督・脚本・編集:ショーン・ベイカー
出演:ウィレム・デフォー、ブルックリン・キンバリー・プリンス、ブリア・ヴィネイト
2017年/アメリカ/カラー/DCP5.1ch/シネマスコープ/112分
提供:クロックワークス、アスミック・エース 配給:クロックワークス

Introduction

切なくも美しい永遠のひと夏—
二人を待ち受けるのは、ハッピーエンドさえ凌ぐ誰も観たことのないマジカルエンド

 全編iPhoneで撮影した『タンジェリン』(15)で世界中を驚愕させたショーン・ベイカーが、今度は35mmで撮影。鮮やかなブルーの空、モーテルのピンクやパープル− どこか現実離れしたパステルカラーに彩られた世界で、社会の片隅で生きる人々の日常を、登場人物たちに優しく寄り添いながら、眩いほどの映像美《ベイカー・レインボー》でカラフルにそしてリアルに描き出す—

 最強にキュートなムーニーを演じるのは、天才子役、ブルックリン・プリンス。ヘイリー役には監督がインスタグラムで発掘し、初演技とは思えない存在感を放つブリア・ヴィネイト。さらに二人を見守るモーテルの管理人のボビーを、ウィレム・デフォーが好演。

 過酷な現実を打ち消すほどの、ムーニーとヘイリーの笑顔溢れる愛おしい日々。かけがえのない日常の裏にある真実は観るものの胸を締め付け、そして詩的で優しさに満ちたラストは、高揚と陶酔の後に、全ての人の心に深い余韻を刻む——

Story

6歳のムーニーと母親のヘイリーは定住する家を失い、“世界最大の夢の国”フロリダ・ディズニー・ワールドのすぐ外側にある安モーテルで、その日暮らしの生活を送っている。シングルマザーで職なしのヘイリーは厳しい現実に苦しむも、ムーニーから見た世界はいつもキラキラと輝いていて、モーテルで暮らす子供たちと冒険に満ちた楽しい毎日を過ごしている。しかし、ある出来事がきっかけとなり、いつまでも続くと思っていたムーニーの夢のような日々に現実が影を落としていく———

Cast

ブルックリン・キンバリー・プリンス/ムーニー
Brooklynn Kimberly Prince as MOONEE
2010年5月4日生まれ、フロリダ州出身。3歳の頃、女優としてデビュー。以降、ティズニージュニア、ホンダ、ビジット・オーランドなど、国内または国際的なプロジェクトに参加している。『スターウォーズ』シリーズ、『ハリーポッター』シリーズ、『ワンダーウーマン』(17)の大ファン。今作の撮影では「ミスター・ショーン」と呼ぶ監督たちととても楽しい時間を過ごした。ショーンはブルックリンにとって「大好きな人のひとり」なんだとか。本作で放送映画批評家協会賞最優秀若手俳優賞受賞など、これまでに10受賞16ノミネートを果たしている。
ウィレム・デフォー/ボビー
Willem Dafoe as BOBBY
1955年7月22日生まれ、ウィスコンシン州出身。劇団ウースター・グループの創設メンバーの一人で、77年から05年まで、劇団の実験的な舞台の全作品を作り出演もしている。映画への出演は100本以上にのぼり、オスカーには『プラトーン』(86)と『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』(00)で過去に2度ノミネートされ、本作での助演男優賞ノミネートで3度目。さらにゴールデン・グローブ賞にもノミネートされたほか、各映画批評家協会賞を総なめにしている。今後の公開待機作はジェームズ・ワン監督作『Aquaman(原題)』(18年全米公開予定)など。
ブリア・ヴィネイト/ヘイリー
Bria Vinaite as HALLEY
1993年6月10日生まれ、リトアニア共和国出身。6歳でニューヨークに移住。常にクリエイティブなことに興味を持ち、19歳の時に服飾デザインを始め、商品のほとんどを彼女自身が手作りして販売する「ChroniCal NYC」を立ち上げる。彼女の手掛ける服飾は、あらゆる分野の独創的な人たちに愛されている。ショーン・ベイカー監督は本作の配役プロセスが終盤に近づいた頃、ヴィネイトをインスタグラムで見つけ出した。ヴィネイト曰く、「そこから先は魔法の連続だった!」。今後の公開待機作はマシュー・マコノヒー、ザック・エフロン出演のハーモニー・コリン監督作『The Beach Bum(原題)』(18年全米公開予定)など。
ヴァレリア・コット/ジャンシー
Valeria Cotto as JANCEY
2010年9月30日生まれ、フロリダ州出身。ヴァレリアはショーン・ベイカー監督から現場近くの量販店でスカウトされオーディションに参加したことで本作への出演が決まった。ヴァレリア自身も出演のチャンスを得た時は、長年の夢が叶ったととても興奮したという。ポケモンの大ファンで、J-POPにハマっている。初めて大スクリーンに自分が映し出されることになり、喜びを爆発させている。今後、インディペンデントのファンタジー映画『Libby’s Dream(原題)』への主演が決まっている。
クリストファー・リヴェラ/スクーティ
Christopher Rivera as SCOOTY
2008年生まれ、フロリダ州出身。クリストファーは9年間の人生のほとんどを、本作で演じたスクーティのようにモーテルで過ごした。映画に出たいと思っていたが、地元に掲出されていた本作への出演募集広告に応募したことで、夢が叶った。クリストファーはビデオゲームで遊ぶのが大好きで、巨大なスクリーンにいたずら好きのスクーティを演じる自分の姿が映ることを楽しみに本作の撮影に臨んだ。

Staff

監督・脚本・編集・製作:ショーン・ベイカー
1971年2月26日生まれ、ニュージャージー州出身。ニューヨーク大学映画学科卒業後、『Four Letter Words(原題)』(00)でデビュー。違法移民の中国人男性が中華料理店のデリバリーとして働く1日を描いた『Take Out(原題)』(04)と路上でブランドコピー商品を売って生活する男が初めて自分に息子がいたことを知る物語『Prince of Broadway(原題)』(08)の両作でインディペンデント・スピリット賞のジョン・カサヴェテス賞にノミネート。監督第4作目『チワワは見ていた ポルノ女優と未亡人の秘密』(12)では同賞にノミネートされただけでなく、インディペンデント・スピリット賞のロバート・アルトマン賞を受賞した。全編iPhoneで撮影した『タンジェリン』(15)はサンダンス映画祭でプレミア上映され、サンフランシスコ映画批評家協会賞の脚本賞受賞をはじめ、22受賞33ノミネートを果たした。
共同脚本・製作:クリス・バーゴッチ
ショーン・ベイカー監督第4作 『チワワは見ていた ポルノ女優と未亡人の秘密』(12)の共同脚本と共同製作を手掛けた15年の『タンジェリン』(サンフランシスコ映画批評家協会賞脚本賞受賞、ほか22受賞33ノミネート)でも共同脚本と共同製作も手掛け、16年には高評価を博したファッションブランドKENZOの短編映画『Snowbird(原題)』(監督賞、音楽賞、メジャーブランド、作品賞、ベルリン・ファッション映画賞のノミネート)の製作も担当した。
製作:シン=チン・ツォウ
ニューヨークを拠点に活躍する映画製作者。シン=チンは『Take Out(原題)』(04)でショーン・ベイカーと共同で脚本、監督、製作を手がけ、09年のインディペンデント・スピリット賞でジョン・カサヴェテス賞にノミネートされた。『Take Out(原題)』でのコラボの後、シン=チンは、13年のロバート・アルトマン賞を受賞したベイカーの長編三作目『チワワは見ていた ポルノ女優と未亡人の秘密』(12)の製作総指揮を手掛け、15年には長編四作目『タンジェリン』も製作した。
撮影監督:アレクシス・サベ
メキシコ・シティ出身のサベは、コマーシャルやミュージック・ビデオなどを世界的なプロジェクトに参加している。ファレル・ウィリアムズやダイ・アントワードらとのコラボのほか、カルロス・レイガダスやハーモニー・コリンのような監督と長短様々な形の作品でタッグを組み、撮影した長編作品は、国際的な賞にも輝いている。本作はサベにとって16年の短編『Snowbird(原題)』に続いて、ショーン・ベイカーとの二度目のコラボ。本作の映像美については、「サワーツイストの入ったブルーベリー・アイスクリーム」と表現している。

Award